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一寸先は靄

文系学部から理系大学院に進学し四苦八苦するだけの日記。

抄訳:How to Get a Ph.D. in Mathematics in a Timely Fashion (1)

http://www.math.washington.edu/~billey/advice/timely.fashion.pdf

興味深い内容だったので、抄訳を試みる。
博士課程に在籍する水準の学生ならば十分読める英語で書かれており直訳の意義は薄いため、要約あるいは概要を日本語で記すに止める。日本では馴染みのない表現は適当なものに置き換えている。

 

数学研究は楽しく、魅力的で、困難で、苛立たしく、そして通常の労働とは異なります。この記事は数学科の学生から独立した研究者に成長するための幾つかのチップスを示すことを意図したものです。

学部で課される課題は問題が明瞭で、答えは授業で扱われた内容に含まれ、終わりがあり、フィードバックが与えられます。一方、数学の研究とは小さくニッチな分野における未知の定理の証明であり、終わりがなく、膨大なリソースから適切な選択を行い問題に取り組む必要があります。その成功や達成の頻度は学部での生活と比較してずっと少なくなるでしょう。この環境の変化に対して容易に順応する学生もいれば、迷子になってしまう学生もいます。

次の例を考えてみてください。あなたは地方の小さい町から東京へと引っ越したとします。あなたは着いたばかりで東京について何も知らないため、まずは一週間のバスツアーで街を巡ることにします。ツアーにおいて様々な名所を目の当たりにするでしょう。さて、このバスツアーが終わった時、あなたはこの街を知っていると本当に言えるでしょうか。答えはノーです。街の穴場を、近所のレストランを、公園を、人々を、近隣の危険区域を、駐車違反切符を避ける方法を、水道の修理の連絡先をあなたはまだ知らないのです。したがって、あなたは自分自身で街を調べ始めるでしょう。東京の細部を知り始めると同時に、友人を作ろうと試みるでしょう。友人はあなたに穴場を示すでしょうし、あなたの好みにあった街の案内をしてくれるでしょう。

大学院の進級試験を終えた時というのは、数学のバスツアーのバスから降りた時と同じです。学生は以降自分自身で数学を探索する自由を持つのです。それにあたり、穴場や障害の避け方を教えてくれる友人は貴重ですが、この友人は大学院において指導教官にあたります。指導教官は幅広い層にとって興味深いopen problemを示すことができるし、必要な参考文献を教えることも、行き詰まった時には新しい打開策を与えることも、就職において助けを出すこともできます。したがって指導教官の選択は大学院での研究において非常に重要な一歩なのです。

 

とりあえずここまでで中断。次回は"0.1 When should you start looking for an advisor?"の抄訳を試みる。

日本の大学院に進級試験があるところがあるか分からないけども、大学院入試はまだ学部が終わっていないから不適当に思える。今後訳は再編の必要があるかもしれない。

あと、概要と言いながらほぼ全て訳している気がする。経験やセンスが問われている。