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一寸先は靄

文系学部から理系大学院に進学し四苦八苦するだけの日記。

抄訳:How to Get a Ph.D. in Mathematics in a Timely Fashion (4)

http://www.math.washington.edu/~billey/advice/timely.fashion.pdf

前回の続きから。

 

0.3. 研究の進め方

指導教官を選んだ後、本当の研究が始まります。毎週20時間の研究を目標にしましょう。この20時間というのは謂れのあるものです。Stephen Kingは彼の自叙伝で毎週20時間書くように試みたと述べていますし、NOAAの科学者でありNational Academy of ScienceのメンバーでもあるSusan Solomonは毎週20時間の研究を目標にしていると言いました。私自身20時間は目標としていたラインであったため、これらの二つの引用については驚かされたものです。

私はこのアイデアをUCSDでの一年目に上級生であったArun Ramから得ました。彼は博士号を取得するのに4000時間を要すると言ったのです。したがって、五十週間一年間に研究を行うならば、毎週20時間の研究でその数字は達成されます。もし一週間のうち五日研究するならば、一日あたり四時間の研究になります。

これは簡単に聞こえますが、しかし実際に研究として数えるべき時間は本当に良質な時間に限られます。ここで提案として幾つかの基準を示します。プログラミングは普通の半分の割合でカウントしましょう。テレビの前にいるときの時間をカウントしてはいけません。半分の時間を誰かとのチャットに用いているような時間もカウントできません。本当に研究に集中している時間だけをカウントするべきです。講義や課題もカウントするべきではありません。この課題に対する見方は今までの生活に大きな変化をもたらすでしょう。

この数年間私は研究の開始時間と終了時間をカレンダーに書き込んでいます。「1:32-2:40, 3:15-4:00, 7:39-9:05」といった具合にです。週末にその週の研究時間をカウントし、大きな丸をつけて書き込みます。22時間研究ができた時には本当に幸せに感じますし、19時間であった時は次の週に時間を取り戻そうとします。非常に神経質に聞こえるかもしれませんが、しかしこれは優先順位を決める上で大きな助けになりました。一日で四時間研究ができた後の時間は少しリラックスできましたし、2.5時間しかその日に終わっていない時はディナーに誘われても断っていました。

あなたが一日に多くの時間を用いる習慣を身につけるまでは研究時間を記録することを強く勧めます。もし週に10時間しか研究ができていないならば、スケジュールに大きな変化が求められます。

これらの時間に何をすべきでしょうか。推測や小さな補題の証明を試みましょう。小さな補題は大きな補題、そして定理へと繋がります。定理を一足に証明することを目標にしてはいけません。例を作りましょう。コンピュータでデータを得ましょう。結果を書き出し、ノートに整理しましょう。指導教官に毎週何か新しいことを知らせ、何かを毎週尋ね、教官の提案を実行しましょう。あなたの研究が時流にどのようにあっているか発見するためにセミナーに参加しましょう。他の人にあなたの研究について話すことが最も簡単な時間の達成の仕方です。同じ分野の違う教員に自分の研究について話してみましょう。読んで読んで読みましょう。数学の論文を読むことには多大な時間を消費します。難しい論文では一時間で一ページしか進まないかもしれません。実際、一ページに数日を用いることもあるでしょう。たくさん質問をしましょう。最初、私は受動的な学生の脳を生産的で能動的な脳に意識的に切り替えを行う必要がありました。たくさんの訓練を経て、私はこの切り替えを自由に行えるようになっています。論文ごとに、あるいはページごとに、何がそこにあるアイデアの上にさらにできるかを考えています。

数学の研究で最も困難な点は頻繁によい結果を上げることはできないことです。難しい定理の証明に数年は簡単に消費されてしまいます。また、今のやり方が悪いかどうかは最後までわかりません。たとえ仮説が全て崩れたとしても、時間を数える習慣は一日あるいは一週間のうちにより成功を作り出す手段になります。

私の研究のモットーは「単純なことを深く考える」というArnold Rossによる言葉です。この言葉は研究を簡潔に説明しています。全てのアイデアはさらに深化され得ますし、様々なものに接続され得ます。尋ねるに値しないような些細な質問はなく、それで終わりと言えるほどの答えを得た質問もありません。この言葉によって私は、書かれているその向こう側を見つめ何か新しいことを口にしようとするよう努力する原動力を得ています。

 

この節が訳したくて始めたので満足。

次も訳したら私が主要と思う部分は終わり。